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御宿町

人口6,746人の御宿町は、不安定なのか

何も起きない町が、いちばん強いのかもしれない

―― 千葉県・御宿町の人口6,746人という安心感 ――

町の人口が何人か、という話になると、だいたいは少し重たい空気になります。
「減っているらしい」
「この先どうなるんだろう」
そんな言葉が自然と続きます。

千葉県の御宿町は、2025121日現在で人口6,746人。
岩手県の平泉町が6,556人と聞くと、「ああ、同じくらいなんだな」と思います。
数字だけ見れば、小さな町です。

(参考として、人口規模が近い岩手県・平泉町について書かれた個人ブログもあります 平泉町について書かれた個人ブログ

でも、この「小ささ」は、本当に不安なのでしょうか。

何も起きない一日が、ちゃんと続いている

御宿町について考えるとき、まず思うのは、大きな事件があまり聞こえてこないということです。

急に町が変わった、という話もなければ、
何かが一気に壊れた、という話もない。

朝はいつも通り明るくなり、
昼には海の色が少し変わり、
夕方になると、風が涼しくなる。

それだけです。

でも、その「それだけ」が、ずっと続いている。

これって、実はすごく珍しいことなんじゃないかと思います。

変わり続ける場所より、変わらない場所

都会にいると、毎年何かが変わります。
新しい建物ができて、
店が入れ替わって、
人の流れも変わります。

刺激はあります。便利です。
でも、どこか落ち着かない。

一方で、御宿町のような町は、
去年と今年で、景色がほとんど変わりません。

変わらないから、話題にならない。
話題にならないから、不安に見える。

でも、変わらないこと自体が、もう安定なのではないでしょうか。

人が少ないと、見えるものが増える

人口が少ない町では、
道が混まないとか、
騒音が少ないとか、
そういう分かりやすい良さがあります。

でも、それ以上に大きいのは、
町の様子が、ちゃんと見えることだと思います。

人が増えすぎると、
何が起きているのか分からなくなります。

でも、御宿町くらいの大きさだと、
「今、町はだいたいこんな感じだな」
と、なんとなく分かる。

これは安心です。

無理をしていない感じがする

御宿町を思い浮かべると、
「頑張りすぎていない町」という印象があります。

大きくなろうとしていない。
有名になろうとしていない。
急いで何かを変えようともしていない。

その代わり、
今ある暮らしを、静かに続けている。

無理をしていない人は、長く持ちます。
町も同じなのかもしれません。

幸せは、静かなところにある

幸せというと、
成功とか、成長とか、
にぎやかさを思い浮かべがちです。

でも、実際の幸せは、
・よく眠れる
・息がしやすい
・今日は特に困らなかった

そんなところにある気がします。

御宿町の「何も起きない一日」は、
この小さな幸せを、毎日くれています。

人口が少ない町は、完成しているのかもしれない

人口が減ることは、確かに事実です。
でも、減る=失敗、とは限りません。

もしかすると、
御宿町のような町は、
「もうこれ以上、増えなくていい場所」
なのかもしれません。

ちょうどいい大きさ。
ちょうどいい速さ。
ちょうどいい距離感。

完成しているから、動かない。
動かないから、安定している。

そう考えると、人口6,746人という数字も、
少し違って見えてきます。

 

何も起きないことを、ちゃんと守る

派手な町づくりは、分かりやすいです。
でも、何も起きない状態を守るのは、とても難しい。

変えないためには、気を配る必要があります。
壊さないためには、我慢もいります。

御宿町が今の姿を保っているのは、
誰かが、静かに手を動かし続けているからでしょう。

それはニュースにならない仕事です。
でも、町の土台です。

 

 

おわりに

人口が少ない町は、不安に見えます。
でも、御宿町を思うと、
「静かに続いている」という事実の重みを感じます。

何も起きない。
でも、ちゃんと今日が終わる。
明日も、たぶん同じように始まる。

それは弱さではなく、
とても強い安定なのかもしれません。

人口6,746人の町は、
静かに、しっかりと、生きています。

 

 

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御宿町   2025/12/25   南暴走人