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2025.12.31

山武市の人口の減り方で特徴が出ている年代層を整理して考えてみた

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この記事では、千葉県山武市の人口減少について、年代別にどの世代が減りやすいのかを整理しています。

特に18歳から34歳の若年層や、子育て世代である35歳から49歳に注目。道路網の発達や周辺市町村との関係、さらに同規模自治体との比較を通して、山武市ならではの人口構造のクセを掘り下げます。

 

若い世代が減りやすい?山武市の年代別人口構造を見て気づいたこと

山武市の人口減少について考えていると、どの世代から減っているのかが気になってきた。
全体がじわじわ減っているのは知っていたけど、実は減り方に偏りがあるんじゃないかと思ったのがきっかけ。

私が目を引かれたのは、18歳から34歳くらいまでの世代。ここが妙に薄く見える。
その次に、35歳から49歳。この層も微妙に揺れている印象がある。
一方で、65歳以上の高齢層はそこまで大きくは減っていないように見えるし、むしろ動きにくい年齢なのかもしれない。

こう書くと、どこも似たような状況に感じるけど、山武市はちょっと違う。
道路が強く、移動の自由度が高い。商業施設や文化施設も点在していて、それが年代によってはむしろ逆効果になるのでは?という考えが浮かんできた。

 

18歳から34歳の人口が少ない理由を勝手に推測してみた

18歳から24歳は、そもそも外に出ていくタイミングだ。
進学だったり就職だったり。成東駅を使って通える範囲もあるけど、生活の拠点ごと移してしまうことが多い。

そして25歳から34歳になると、今度は「住む場所を最適化したい」というタイミングがやってくる。
通勤のしやすさ、家賃の安さ、子育て環境、買い物の便利さ。条件を比較し始めると、隣接市町のほうが合うというケースもある。

山武市は、国道126号や圏央道(山武成東インターや松尾横芝インター)が使えるし、芝山方面へ抜ける「はにわ道」もある。
だから移動がとにかくしやすい。移動がしやすいということは、外に出やすいということでもある。
この自由さが、かえって若い世代の流出を加速させているのではないか。私はそう感じている。

山武市公式サイト 人口世帯数

 

子育て世代の35歳から49歳が定着しにくくなる理由

35歳から49歳は、生活が重たくなってくる世代。
子どもがいれば習い事や部活、学校行事も増える。親の通院や介護もちらつき始める。仕事の責任も年々増していく。

山武市には、休日の選択肢としては良い場所が多い。
蓮沼海浜公園や蓮沼ウォーターガーデン、さんぶの森公園もあるし、文化施設としては成東文化会館のぎくプラザも頼れる。
でも、生活動線がバラバラだと、こうした施設の利便性がうまく機能しないこともある。

点はある。けれど、線にはなっていない。
この「つながりにくさ」が、結果として35歳から49歳の定着を揺らしている気がする。

 

高齢者はなぜ山武市から動かないのか

65歳以上の世代について言えば、そもそも動きたくないというのが本音だと思う。
長く住んできた土地に家も畑もあり、近所とのつながりもある。移る理由がなければそのままでいたい。

仮に引っ越すとしても、市内での近距離の住み替えにとどまりやすい。
だから高齢層は、人口が減るといっても、極端な変化にはならない。
若い世代ほど動き、年を重ねるほど動かない。人口のバランスが崩れていくのは、こうした動きの差が背景にあるのだろう。

 

周辺市町村と比較して見える 山武市の若年層の抜け方

山武市の周辺を見てみると、それぞれ違う個性を持っている。
その違いが、山武市の若年層流出にどう響いているかも気になった。

東金市は、千葉市方面への通勤がしやすい。道路の選択肢も多く、若年層が「残る」というより「残りやすい」環境がある。
もし山武市の20代30代が減っているなら、その一部は東金に吸い込まれている可能性もある。

大網白里市は、鉄道と住宅地のバランスが良くて、生活の組み立てがしやすい印象がある。
子育て層にとっては選びやすい。山武市の35歳から49歳が揺れている背景には、こうした市町との比較もあるかもしれない。

横芝光町や芝山町は、成田空港に近いのが大きい。物流や空港勤務の人にとっては立地が強い。
働き口が市外なら、住む場所も自然とそちらに寄る。

九十九里町のように、観光色が強いエリアは通年定住という点では難しさもある。
にぎわいと生活が別の層になってしまうという問題も起こりやすい。

つまり、山武市の若者が出ていく理由は「外の市町村が強い」からでもある。
人口が奪われているというより、「条件で選ばれていない」。このニュアンスの違いが大事だと思っている。

 

佐渡市や南国市と比べると 山武市の人口構造の見え方が変わる

人口規模が似ている新潟県の佐渡市と、高知県の南国市。この2つを比べてみると、見えてくるものがある。(全国市町村人口ランキング

佐渡市は島。これは大きい。
高校を卒業したら、本州に出る人が多い。進学も就職も外。
だから18歳から34歳の層がガクンと減る。地理的な制約がそのまま人口の谷をつくっている。

山武市は逆だ。
道が開いている。車さえあればどこへでも行ける。
だからこそ、簡単に出ていける。出ていくことにハードルがない。
この開放感が、逆に若者の流出を招いているように感じる。

南国市は、高知市に近く、空港もある。都市機能と交通が重なっていて、若年層が残りやすい条件が揃っている。
出ていく人もいるだろうけれど、それ以上に「入ってくる人」が生まれやすい。

山武市には、それがない。
だから佐渡市と違って「出るしかない」のではなく、「出たくなってしまう」。
南国市と違って「戻ってくる理由」が薄い。
この違いが、人口の谷の深さに効いていると思う。

 

山武市の施設や道路と人口減少との関係を整理する

山武市には、人を引きつける施設や拠点がしっかりある。
たとえばこんな場所が浮かぶ。

道の駅オライはすぬま
蓮沼海浜公園
蓮沼ウォーターガーデン
さんぶの森公園
成東文化会館のぎくプラザ
成東駅

そして交通の動線では、以下のようなラインがある。

国道126号
圏央道 山武成東インターチェンジ
松尾横芝インターチェンジ
はにわ道

これらの点と線があるおかげで、暮らしは自由に組める。
けれど、その自由さが定住にはつながりにくい時もある。

若い世代にとっては「どこでも暮らせる」ことが「ここじゃなくてもいい」につながる。
子育て世代には「便利だけど疲れる」になることもある。
高齢層には「動きたくない」という理由を強める方向に働く。

この構造が、年代ごとの人口の減り方にそのまま反映されているように感じる。

 

山武市の人口がどの年代で減りやすいのか 結論として今思うこと

山武市の人口減少で目立つ年代層は、やっぱり18歳から34歳。
それから、35歳から49歳の生活が忙しくなる層も少しずつ揺れている。

周辺の市町村と比べても、山武市が条件で選ばれにくくなっている部分がある。
さらに、佐渡市のような地理的制約ではなく、南国市のような都市接続性も持たないことで、「理由なく出ていく」現象が起きやすい。

断言はしない。でも、山武市の人口がどう減っているのかを考えるなら、周辺地域や人口が似た他都市との比較は欠かせない。
私はそう考えている。


 

書いてみてあらためて思ったのは、山武市ってすごく動きやすい町なんですよね。道路は整ってるし、施設も点在している。でもその自由さが、若い人たちには「ここじゃなくてもいい」になってしまうのかもしれないと感じました。

逆に高齢の方には、その自由さが心地いいのかも。人口減少って数字だけじゃなくて、街の空気とか、人の選び方そのものが映るものだと思いました。今後は「戻りたくなる理由」がつくれるかが鍵かもしれません。


2025.12.31

木更津市の人口はなぜ減っているのに、急激な変化が起きていないのか

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木更津市の人口は、確かに減っている。
けれども、街を歩いていて「あ、減ったな」とは、あまり感じない。
木更津駅前が一気に閑散としたわけでもないし、国道16号が急に空いた印象もない。
人が減ったことと、街の変化が結びついていないように思える。

この“ずれ”の正体が気になった。
「木更津市 人口減少 理由」で検索した人が探しているのは、まさにこういう感覚なんじゃないかと思う。

ここでは、あえて断定せず、筋の通りそうな仮説をいくつか並べてみる。

 

木更津市の人口は減っている でも急変には見えない理由

減っていないわけじゃない。ちゃんと減っている。
ただその減り方が、「急落」ではなく、時間をかけてならされているように見える。(木更津市 人口・世帯数

この「ならされ方」は、街の構造と関係しているのかもしれない。
交通、商業、雇用、そして周辺との関係性。
ひとつずつ見ていこうと思う。

 

東京湾アクアラインと館山道が、人口流出を食い止めている?

まず思い浮かぶのが、交通の強さだ。
木更津と東京をつなぐ東京湾アクアライン。これはただの道路ではなく、生活の導線そのものになっている。

東京で働いて、木更津に住む。
そんな選択肢が現実的にあるということは、転入が完全にゼロになりにくいということでもある。

加えて、館山自動車道の木更津南ICや、国道16号・409号といった幹線道路の存在。
このあたりも生活の自由度を高めていて、車を中心にした日常を支えてくれている。

交通インフラがしっかりしている街は、たとえ人口が減っても、人の出入りがある程度続く。
だからこそ、急激に“過疎化した感”が出にくいのかもしれない。

 

三井アウトレットとイオン木更津 街の活気を維持する商業施設

次に注目したいのは、商業施設の存在感。
木更津には、三井アウトレットパーク木更津やイオンモール木更津といった、大型の集客施設がある。

アウトレットは週末になると観光地のような人の多さ。
一方のイオンは、日常生活に欠かせない買い物の拠点。

これだけ人の動きがあれば、街全体が急に静まり返るような感覚は出にくい。
実際には人口が減っていたとしても、体感としては「まだ賑やか」と思えてしまう。

さらに言えば、木更津金田IC周辺には、新しい住宅地も増えてきている。
新しい家、新しい道路、新しい生活。
景色が更新されている場所があると、「減っている」印象は一層ぼやける。

木更津駅のある旧市街と、金田のような新しいエリアが共存している。
この二重構造が、変化の実感を分散させているのかもしれない。

 

雇用が分散している街は、急変しにくい?

もうひとつ見逃せないのが、働く場所の多様さ。
木更津は、ひとつの業種に依存していない。
臨海部の工業もあるし、商業施設の雇用もある。
そして東京へ通うという選択肢も、アクアラインで現実のものになっている。

こうして仕事が分散していると、ひとつが弱くなっても、全体が一気に崩れることは少ない。
急激な転出も起こりにくくなる。
結果として、人口減少が“ゆるやか”に見えるのではないか。

ただし、この分散は裏を返せば「危機感を持ちづらい」という面もある。
「まだ大丈夫」が続いた先に、ある日突然「もう遅い」が来るかもしれない。

 

周辺の市町村と比べて見えた 木更津市の“変化の見えにくさ”

木更津市をもっと理解するには、周辺のまちと比べてみるのが早い。

袖ケ浦市と比べると
袖ケ浦は住宅都市としての側面が強い。
通勤ベッドタウンとして整った分、急に転出が増えると、体感としてもすぐに響く。
それに対して木更津は、通過と滞留が混在する構造。
海ほたるに向かう車、アウトレットに来る観光客。いろいろな人が行き交う。
動きの種類が多いと、何かが減っても、目立ちにくくなる。

君津市と比べると
君津は面積が広く、生活圏も分散している。
これは強みでもあるが、人口が減ると、公共サービスの維持が早く難しくなる場合もある。
木更津はエリアごとのまとまりがある分、緩やかに縮んでいく形になる。急には崩れにくい。

市原市と比べると
市原は工業も強く、京葉エリアとの結びつきが濃い。
一方、木更津はアクアラインという“海を超える一点突破型”の交通利便性を持っている。
強さと脆さが同居しているとも言えるが、そのぶん人の流れが複雑で、急変が表に出にくい。

このように見ると、木更津市は突出して“強い”のではなく、変化をならす要素を多く持っているということになる。

 

深谷市と比較して見える 木更津市の東京との距離の強さ

木更津市と人口規模が似ている市として、埼玉県の深谷市がある。
ただし、性格はずいぶん違う。

深谷市は、関越道や上越新幹線、高崎線といった交通の結節点にある内陸都市。
街の中で完結する生活がしやすい構造をしている。

木更津市は違う。
東京湾アクアラインを通じて、東京側と“生活が地続き”になっている。
東京の雇用や教育、文化の影響を直接受けやすい立地だ。

その結果、東京側の住宅事情や経済状況によって、木更津に住む人が生まれる。
転入の底が、外から支えられる。
これは深谷にはない構造で、減少が急激にならない一因になっていると感じている。

 

【足利市と比較】観光と生活の重なり方が違う

もうひとつの比較対象として、栃木県の足利市を見てみる。

足利市は、あしかがフラワーパークや足利学校といった観光資源が豊富。
観光客は多いけれど、それが必ずしも定住者につながるとは限らない。
観光で人は来るけれど、住む人が減っていく。そのギャップが顕在化しやすい。

木更津にも海ほたるという強力な観光ポイントがある。
けれど、木更津の場合はそこに三井アウトレットパーク木更津やイオンモール木更津といった、生活に根ざした集客装置がある。
観光と日常が交差していて、人口の変化が目に見えにくくなる構造がある。

ここが足利との大きな違いだと思った。

 

木更津市の人口減少は、見えにくくされているのかもしれない

木更津市の人口は、確実に減っている。
でもそれが「急変」として表に出ていないのは、いくつかの要因が同時に働いているからだ。

交通の強さ
商業のにぎわい
働き方の分散
新しい住宅の動き
周辺市町村との住み替え

こうした“ならす力”が、減少を緩やかに見せているのかもしれない。

ただし、安心しきっていいわけではない。
静かに構造が変わっているなら、気づきにくいぶん、対策も遅れやすい。

私は今、木更津駅周辺と金田エリアの温度差に注目している。
この差が広がり続けたとき、次に何が起きるのか。
それを見ていきたいと思っている。

 


2025.12.29

千葉県富里市の人口動向が周辺とズレる理由を考える

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富里市の人口について考えたとき、真っ先に出てくる言葉が「増えてる?減ってる?」だけど、それがなんとも答えづらい。
私はこの“曖昧さ”が、ずっと気になっていた。

成田市のように「空港都市です」と言えるわけでもない。
印西市みたいに「新しい住宅地がどんどんできてます」とも違う。
でも、国道296号や409号、それに東関東自動車道を日常的に使っていると、生活そのものは不便じゃない。むしろ整っているようにも見える。

それでも、何かが引っかかる。
周辺と比べたとき、なぜ富里市だけ、こうも“語りにくい人口動向”になっているのか。
その理由を、自分なりの仮説で掘り下げてみた。

 

富里市の人口が増えにくい理由とは

― 増減が目立ちにくい“受け皿型の町”という仮説

まず私の仮説を一文で言うならば、
「富里市は崩れにくい町だけど、選ばれにくい町でもある」。

生活インフラがきちんと整っていて、ベイシア富里店もあるし、イオンタウン成田富里にも車で行ける。富里中央公園みたいに、休日を過ごす場所もある。

つまり、住んでしまえば困らない。
けれど、何かのきっかけで「ここに住みたい」と選ばれる強さは、他市より弱いのかもしれない。

人が増える町には“理由”がある。(富里市の人口
けど富里市には“穴がない”だけで、“惹かれる何か”が立ちにくい。
この違いが、周辺と比べたときの人口の鈍さに表れている気がする。

 

成田市と富里市のちがい

― 空港の近さだけじゃ語れない“中心”のある町

「富里市は空港に近い」。
この説明、たしかに間違っていないけど、成田市と比べると何かが違う。

成田には、観光で人を呼べる成田山新勝寺があるし、駅前のまとまりもある。
医療面でいえば成田赤十字病院のような中核施設もある。
つまり、“人を惹きつける中心”が見える町だ。

それに対して富里市は、空港の恩恵を受けられる立地にはあっても、都市機能の“主役”ではない。
だからこそ、人口の上積みは、空港のある成田側に吸い寄せられるように見える。

 

印西市と富里市のちがい

― 鉄道がある町と車に頼る町の分かれ目

印西市のことを考えると、まず頭に浮かぶのが駅。
北総線、千葉ニュータウン中央駅、その駅を囲む住宅と商業施設。
この“駅中心”の構造があると、転入してくる人たちの動線もイメージしやすい。

一方で富里市は車社会。
国道296号で成田へ、409号で周辺へ、そして東関道で時間を短縮する。たしかに便利だし合理的。
けれど、鉄道がないと「初めて暮らす場所」として選ばれにくい面もある。

車が悪いわけじゃない。
でも、周囲に鉄道という“強い選択肢”があると、どうしても比較で見劣りする。
これが、印西市と富里市の人口増減の差をつくっていると感じている。

 

佐倉市・八街市・酒々井町と比べて見える富里市の位置

― 減りすぎず、増えすぎない中間の立場

佐倉市や八街市は、住宅地の年代や街の広がり方のせいか、人口減少が数字として出やすい。
特に八街市は、少し前から“減り方が早い”印象を持たれている。

酒々井町は、規模が小さいこともあって、ちょっとした変化で増減の印象が変わりやすい。
酒々井プレミアム・アウトレットのような大きな施設もあるけれど、それが直接人口を増やすとは限らない。

そんな中にある富里市は、どちらにも大きく偏らない。
急に増えもしないし、急に減りもしない。
この“中間にいる”感じが、逆に独特な位置づけをつくっている。

 

同じ5万人規模の町と比べて見える性格の違い

― 富里市と宮城県塩竈市の比較

富里市と塩竈市は、だいたい同じくらいの人口(約5万人)。
でも街の構造はかなり違う。

塩竈市は港があって、鹽竈神社のような歴史的な核もある。
そしてJRの駅がいくつもあり、仙台にもアクセスしやすい。
港と鉄道、そして都市圏の近さ。これらが重なると、人口は「ギュッ」と集まりやすい。

それに対して、富里市は“分散型”。
空港の隣なのに中心がない。
移動も車が基本で、鉄道で町がまとまっているわけでもない。
だからこそ、人の動きも静かに見えるのかもしれない。

 

富里市と島根県浜田市

― 土地に広がる町と東京圏に近い町のちがい

もう一つ、人口が近い町として島根県浜田市を挙げたい。こちらも約5万人。
でも、浜田市は山と海に囲まれ、生活圏の分布が広くてバラけている。

観光地もあるし、交通の基盤も国道9号や浜田自動車道などしっかりある。
けれど、若者の流出や高齢化が進みやすく、どうしても人口は減りがち。

それに比べて富里市は、東京にも成田にもつながっていて、雇用や交通面での基盤は安定している。
急激な人口減にはなりにくい環境にあると思う。
とはいえ、印西市のようにグイッと伸びるような動きもない。
“減らないけど、増えない”という中途半端さが、逆に富里市らしさかもしれない。

 

富里市の人口が持つ独自のポジションとは

― 増えない理由は、減らない理由と裏表かもしれない

周辺市町村を見渡してみて、富里市はどちらにも振り切れていない。
成田のような強い中心もなければ、印西のような鉄道勢圏でもない。
佐倉・八街のように急激に減っていくわけでもない。

そして、塩竈市のような“凝縮型の港町”でもなく、浜田市のような“分散型の地方都市”ともまた違う。
空港の隣という立地と、車中心の生活圏が重なって、富里市は“静かな維持”を選んでいるようにも見える。

私は次に、富里市の中をもう少し細かく見てみたい。
たとえば国道296号沿いと住宅街の差。
成田寄りと八街寄りで、住む人の動きが違うのか。
そういう視点で見ていくと、富里市の“中間性”の正体がもっとはっきりしてくるかもしれない。

 


2025.12.27

千葉県南房総市の人口減少を受け入れた瞬間に、行政の仕事が少し軽くなる話

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南房総市に住んでいると、人口減少という言葉はもう特別な話ではなくなった。学校の統合、行事の簡素化、空き家の増加。どれも日常の延長線上にある出来事だ。一方で、行政の資料や計画書には、今も「活性化」や「人口増加」という言葉が並ぶ。だが住民として感じるのは、人口減少を前提にしたほうが、むしろ行政の仕事は自然で、軽くなるのではないかという実感だ

 

はじめに|人口減少は、もう特別な話ではない

南房総市に住んでいると、「人口減少」という言葉に強い感情を動かされることは少なくなった。
ニュースや統計で見ても、「やっぱりそうだよね」という確認作業に近い。

身近なところでは、小学校の統合が進み、使われなくなった校舎がそのまま残っている。
地区の行事は年々規模が小さくなり、「できる人だけでやろう」という空気が当たり前になった。

誰かが決断したというより、自然にそうなった。
この「自然に」という感覚が、南房総市の日常だと思う。

一方で、行政の資料や計画書を見ると、今も「活性化」「誘致」「増やす」といった言葉が並ぶ。
ただ、住民として感じる実感は少し違う。
人口減少を受け入れた瞬間に、確実に楽になる行政業務がある
それは理屈よりも、暮らしの中で見えてくる変化だった。

 

人口減少を「失敗」と考えると、仕事は増え続ける

人口が減ることを、行政の失敗だと捉えた途端、業務は増えていく。

失敗を取り戻すために、

  • 新しい施策を立ち上げる

  • 数値目標を設定する

  • 会議や説明資料を増やす

こうした流れが生まれる。

南房総市のような地域では、この作業が現実と噛み合わない場面をよく見る。
増える前提で描かれた将来像と、静かに減っていく現実。
そのズレを埋めるために、説明や調整が積み重なっていく。

一方で、「人口は減るものだ」と受け止めた瞬間、業務の性質が変わる。
仕事がなくなるわけではない。
ただ、無理を前提にした仕事が減っていく。
この差は、外から見ている以上に大きい。

 

計画書の中身が変わると、会議も軽くなる

人口減少を受け入れて最初に変わるのは、計画書の方向性だと思う。

これまでは、

  • どれだけ人を呼び込むか

  • どの層をターゲットにするか

といった問いが中心だった。

しかし南房総市で暮らしていると、こうした問いに現実味を感じにくい。
空き家は増え、バスの本数は減り、
「便利になる未来」を強く信じている人は多くない。

人口減少を前提にすると、問いはこう変わる。

  • 今いる人が困らないか

  • どこまでなら維持できるか

  • やめても支障のないものは何か

未来を盛るのではなく、現在を整理する。
この転換によって、会議は短くなりやすい。
「とりあえず作る資料」も減っていく。

 

公共施設を全部守る、という前提から離れる

南房総市には、人口規模を考えると公共施設が多い。
これは合併の歴史を考えれば、自然な結果でもある。

ただ、利用されていない建物を見るたびに、
「これを維持し続ける意味は何だろう」と感じることがある。

人口減少を認めない限り、

  • 使われていなくても点検は必要

  • 修繕計画は立てなければならない

  • 管理委託や契約更新が続く

仕事は止まらない。

人口減少を前提にすれば、

  • 役割を終えた施設を閉じる

  • 管理対象そのものを減らす

という判断が現実的になる。
これは冷たい決断ではなく、背伸びをやめる選択だと思う。

 

イベントは「続けること」が目的になっていないか

南房総市では一年を通して多くのイベントがある。
観光地としての側面を考えれば、自然な流れだ。

ただ、行政側の負担は小さくない。

  • 事前準備

  • 関係者との調整

  • 当日の対応

  • 事後の報告

どれも地味で時間を取られる仕事だ。

人口減少を否定していると、
「去年より盛り上げなければならない」というプレッシャーが生まれる。

人口減少を受け入れると、

  • 規模を縮小する

  • 地元向けに絞る

  • 無理ならやめる

といった判断がしやすくなる。
住民としては、そのほうがずっと自然に映る。

 

合意形成が、将来の話から今の話に戻る

説明会や協議の場でも変化は表れる。

人口増加を前提にすると、

  • 将来世代への影響

  • 拡張の可能性

といった、実感しにくい話を説明する必要がある。

人口減少を前提にすると、

  • 今の生活はどうなるのか

  • 何を残し、何を手放すのか

という、足元の話になる。

南房総市では、このほうが議論は進みやすい。
反対意見は出るが、感情的になりにくい。
結果として、調整にかかる負担も軽くなる。

 

南房総市で暮らす一人として思うこと

正直に言えば、南房総市の人口が再び増える未来は、私にはあまり想像できない。
ただ、それを不幸だとは思っていない。

  • 静かな暮らし

  • 無理のない距離感

  • 背伸びをしない行政

こうした価値は、人口減少を受け入れた先に残るものだと思う。

行政も、住民も、もう少し楽になっていい。
すべてを守ろうとしないこと。
それも大切な判断だ。

 

おわりに|楽になることを、もっと肯定していい

行政業務が楽になる、と聞くと後ろめたさを感じる人もいるかもしれない。
けれど実際には、

  • 職員の疲弊が減る

  • 住民との摩擦が減る

  • 本当に必要な仕事に集中できる

そんな良い循環が生まれる。

南房総市のような地域だからこそ、
「減ることを前提にした行政」という考え方を、
もっと自然に語っていいのではないか。

住民として、そう感じている。


 

 

この記事は、専門家でも行政職員でもない、南房総市に暮らす一人の住民として感じていることを書いたものだ。人口減少は確かに不安もあるし、失うものも多い。ただ、無理に増やそうとすることで、現場が疲れていく姿も見てきた。減ることを前提にしたとき、行政も住民も、もう少し肩の力を抜けるのではないかと思う。これは正解を示す記事ではない。ただ、同じような地域で暮らす人が「そうそう」と頷いてくれたら、それで十分だ。

 

 

 


2025.12.25

もくじ | 南妄想快適人

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千葉市の人口が987,843人?うちの町とケタが違ってて草🌱😂

132,127人って…我孫子市の人口に思わず二度見した件

人口34,201人のいすみ市が教えてくれた、静かなる千葉の底力💪🌾

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はじめまして、妄想に追い風を🌊